こんにちは、みりりっこです。
頭痛に、肩こりに、肌荒れに、生理痛…
こういった不調って病院に行くほどではないにしても、多くの大人女性がどれかしら抱えていて、しかも長年に渡ってずっとついて回る悩みのタネですよね。
私もずっと悩まされてきました。
これらは症状もそれぞれ異なるので、バラバラに捉えがちになりますが、実は『ビタミンE不足』が共通の原因となる場合があるのです。
不調の原因は色々ありますし、全ての人に当てはまるわけではありませんが、もしビタミンE不足だった場合、不足を補うことでちょっとでも楽になるなら嬉しいですよね。
というわけで、今回はビタミンEが不足すると起こりやすい様々な不調について、お話していきます。
ビタミンEって、知っているようで知らないというか、ビタミンCほどメジャーじゃないし、役割も良く知らなかったりしますが、実はものすごく大切な栄養素なんです。
ちなみに今回の参考書籍は、三石巌先生の『ビタミンE健康法』です。
ビタミンE健康法 (健康基本知識シリーズ3) 三石巌(著)
タイトルからしてマニアックでガチな感じがしますが、本当にマニアックでガチな一冊です。
難しいし、なかなか飲み込めないところも多いですが、面白いですよ。
(ただし、寝る前に読むとたちまち眠気が襲ってきます…)
このシリーズで単一の栄養素について1冊まるごとテーマにしているのは、このビタミンEと、ビタミンC、たんぱく質のみなので、栄養素の中でも特に重要な位置づけなのが分かります。
藤川徳美先生の提唱されている基本のサプリメント『ATPセット』にも、鉄・ビタミンB・Cと共にビタミンEが入っているので、一度ビタミンEについて深く知りたいと思い、読んでみました。
酸素の役割と意外な浪費・『過酸化脂質』
ビタミンEの話をするなら、『酸素』との関係抜きには語れません。
私たちが生まれてから死ぬまで、休みなく呼吸で取り込んでいる酸素ですが、酸素は肺から血流に乗って全身の細胞に届けられ、そこで生きるために必要なエネルギー(ATP)を生み出すための、燃料の役割を果たしています。
食事でエネルギーの元となる糖質や脂質を食べても、酸素がなければエネルギーを作れないので、生き物はたちまち死んでしまいます。
ところが、この私たちにとってなくてはならない酸素、実は取り込んだうちの半分近くがムダになっているのです。
ムダどころか、体にとっては実にありがたくないことで浪費されています。
せっかく取り込んだ酸素の、そのおよそ43%もが、体内の『不飽和脂肪酸』※と結びついて、身体に有害な『過酸化脂質』になってしまうのです。
※脂肪を構成する脂肪酸のうち、不飽和脂肪酸というのは、植物油や魚の脂に多く含まれていて体内で作れないので必須脂肪酸と言われます。一方で飽和脂肪酸は肉や乳製品など動物性脂肪に多く含まれています。
この化学反応はエネルギー生産とは関係ないどころか、体にとっては迷惑なものでしかありません。
これを『不飽和脂肪酸の自動酸化』と言います。
聞き慣れない言葉ですが、超重要なのでそのまま書きました。
血液中に過酸化脂質が増えると、血がドロドロになって血流が悪くなるので、細胞に酸素や栄養が届きにくくなります。
更に、体内の不飽和脂肪酸は、特に『生体膜』に集中しています
生体膜というのは、細胞や、その核、細胞小器官の膜などのことで、主成分の『リン脂質』にはたいてい『不飽和脂肪酸』が含まれています。
『細胞膜』や、その中の『ミトコンドリア』の膜に含まれる不飽和脂肪酸が自動酸化すると、血液で運ばれてきた『酸素』や『ビタミンBやCなど水溶性のビタミン』などが、細胞の中に入り込みにくくなってしまうのです。
そうなると細胞内でのエネルギー代謝が滞ってしまい、糖質だけで酸素を使わない『嫌気性解糖』という、手っ取り早いけど効率の悪い方法でしか、エネルギーを作れなくなります。
せっかくエネルギー代謝に必要なビタミンBやCをたっぷり摂っていても、不飽和脂肪酸の自動酸化で血液ドロドロ、細胞膜も酸化していたら、その効果を発揮できないのです。
おまけに『嫌気性解糖』メインになると、エネルギー代謝の過程で『乳酸』が溜まるので、疲れやすくなるだけでなく低体温化したり、体が酸性に偏ってガンになりやすい体質になったりします。
不飽和脂肪酸の酸化を防いでくれるのが『ビタミンE』
体内の不飽和脂肪酸が『自動』で酸化されてしまうのなら、
『止めようがないの!?どうしたらいいの!?』ってなりますが、そこで救世主になるのが『ビタミンE』です。
『ビタミンE』は、まさに不飽和脂肪酸が自動酸化するのを抑えてくれる性質を持っているのです。
ビタミンEのこうした働きを『抗酸化作用』と言います。
逆に不足すると、血液がドロドロになったり、細胞膜の脂質が酸化して、細胞の酸欠や栄養不足をまねくということになりますが…。
ビタミンEが不足すると起きやすい不調
ではビタミンEが不足すると、どんな不調が起こりえるのでしょうか?
1.頭痛
頭痛も、脳に障害があるような場合を除けば酸素不足が原因のことが多くあります。
その酸素不足は、やっぱり不飽和脂肪酸の自動酸化で、血流がドロドロ滞ることで起きるんですね。
脳も血行が悪くなったり、酸素や栄養が届きにくくなれば、当然調子が悪くなって、それが頭痛という症状として現れるわけです
これを抑えることができたら、本来の目的に使える酸素が増えるので、酸欠による頭痛も改善できます。
そこで活躍するのがビタミンE。
ビタミンEの抗酸化効果で、不飽和脂肪酸の自動酸化を抑えることで、脳への血流が良くなり、脳細胞へ酸素やビタミンが届きやすくなるからです。
また頭痛は大きなストレス源になります。
ストレスを受けると、ビタミンCやタンパク質も余計に消費されるので、ビタミンEとともにCやタンパク質をしっかりとることが重要ですね。
血糖値の乱高下も酸化ストレスがかかるので、糖質もできるだけ控えた方が良いです。
私も以前はしょっちゅう頭痛になっていましたが、あの痛みは何度繰り返しても慣れるものではないですね。
高タンパク・低糖質・ビタミンCやEをはじめとするメガビタミンで頭痛があまり起こらなくなったのは、本当にありがたいことです。
2.肩こり
私も肩こりになりやすいですが、肩や首がパンパンに張ったようなあの感じ、辛いですよね…。
肩が張っている時は、実際に肩や首筋の筋肉の細胞が パンパンに張ってるんです。
何で細胞がパンパンなのかというと、その犯人は『乳酸』です。
乳酸が筋肉の細胞の中に溜まっていると、細胞がパンパンになります。
そうすると血管や神経を圧迫するので、血流が滞り、神経も圧迫されることで痛みを引き起こすことに。
マッサージが肩こりに効果あるのは、揉むことで乳酸を絞り出してあげているからです。
でも、マッサージしなくても細胞から乳酸を追い出すことはできます。
細胞膜は、透過性が良い状態ならビタミンCやBなどの栄養素を外から中へスムーズに通過させられるのですが、これは内側から要らないものを出す時も同じこと。
細胞膜の不飽和脂肪酸が酸化していなければ、内側に溜まった乳酸も外に出やすくなるのです。
となると、やっぱり不飽和脂肪酸の自動酸化を防いでくれる『ビタミンE』の出番ですね。
また、ビタミンEをしっかり摂るとともに、根本的に乳酸ができにくく、できても処理できるように対策を立てることも大事です。
乳酸はエネルギーを作るときに、ある栄養素が不足しているとその過程で発生します。
それは『ビタミンB1』。
ビタミンB1が十分にあれば、エネルギー生産の時に乳酸は発生しにくくなります。
なので肩こりを根本的に治したかったらビタミンB1は必須ですが、肩こりがいったん酷くなってからビタミンB1をたくさん摂っても、効果はなかなか見込めません。
肩こりになってしまったら『ビタミンE』、予防には『ビタミンEとB1』ということですね。
あと、末梢血幹を拡張してくれる『ナイアシン』も効果的です。
とはいえ、どの栄養素にしても肩こりに関わるだけでなく、様々な代謝に欠かせない栄養素なので、普段から不足しないように気をつけた方が良いと思います。
こんな風に、身近な不調に栄養不足が関わっていると事って珍しくはないのです。
次の記事でもビタミンEが不足することで起こりやすい不調について、続きを話していきます。
それではまた。