ダイエット

料理がめんどい…そんな自分でも断糖高脂質食を作り続けられている理由

こんにちは、筋金入りの面倒くさがり&料理嫌いなみりりっこです。

初っ端から唐突に自分の汚点を晒していますが、これには理由があるので、まあ後程。

現在私は藤川メソッドで質的栄養失調を改善しつつ、金森式(断糖高脂質食)の食事を取り入れています。

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ガチ速“脂”ダイエット 金森重樹(著)

金森式を習慣化する上で、多くの人にとって最大のハードルは、糖質から脂質へのエネルギー源の切り替えがうまくいかない事で起こる様々な体調不良・『ケトフルー』ですね。

そして私が次点に来ると考えているハードルが、今回のテーマ、食事問題

断糖高脂質食は、一般的な食事とはかけ離れている

『断糖高脂質食』の中でも特に『金森式』では、一般的な食事とは栄養バランスから使える食材、NG食材、調理方法など、何から何まで異なる上に制限も多くなります。

その理由は、金森式で重要なのはインスリン制御と炎症を抑える事であり、これらに悪影響を与える要素は微量でも避けるべしという原則があるから。

調味料も大半の市販品は糖質や甘味料、MSG、オメガ6脂肪酸、その他添加物などが、どれかしら含まれているので殆ど使えません。

ソースやポン酢など糖質の多い調味料はもちろんですが、醤油や胡椒、わさびレベルでも除外対象なので、もはや糖質制限とは次元の違う厳しさです。

いざやってみようとすると、よく『似たようなもの?』と言われがちな『スーパー糖質制限』ですら生ぬるく感じるし、完全に別物だという事を思い知らされます。

私も半年以上かけて高タンパク食とゆるい糖質制限→スーパー糖質制限を続けてから断糖高脂質食に移行しましたが、こんなにも違うものなのかと、かなりの覚悟を要しました。

それぞれの食材が推奨される理由、推奨されない理由を学んで納得した上でないと、自分の中で『食にまつわるパラダイムシフト』を起こし、受け入れることは難しいでしょう。

そこを理解しないまま、『何となく楽して早く痩せそうだから』というフワっとしたイメージだけで始めてしまうと、ケトフルーの辛さと食べるのが苦痛な程の大量の脂質、これまで当たり前に食べていた食品のほとんどがNGだという現実に泣くことになります。

加えて周囲の理解も得られにくく、善意による誘惑を断れずにケトフルーのぶり返しで苦しむことも。(私も何度もやらかしました)

一方、今も真剣に取り組み続けている人の多くは、これらの苦しみを耐えてでも解決したい質的栄養失調や様々な疾病を抱えている人、今の自分を本気で変えたいと強く思っている人です。

だから勉強して実践しながらも順調な経過を辿る人ばかりではないですし、毎日の食事にも色々工夫を重ねたり、新しいメニューを思考錯誤して作ったりと、自分の体質に合った食事について真剣に考えている人が多くおられます。

最初は食生活の幅が狭まったことで不自由さを感じてもいましたが、こうした人々から学ぶうちに、制限がある方が創意工夫から新しい発想が次々と生まれたりと、得るものが多い事を改めて感じました。

断糖高脂質食を習慣化するなら自炊は必須スキル

これほどまでに食べられる食材に制限の多い断糖高脂質食(金森式)。

きっちり実行しようとする程、外食や惣菜、加工食などの選択肢は恐ろしいほどに狭まります。

一見健康そうなお店や食品でも、糖質の多い調味料、MSG始め炎症を促進する添加物、オメガ6過多&質の悪い植物油やトランス脂肪酸のオンパレードなので、選択肢は殆どないと言っても良いでしょう。

もし食事にお金をいくらでも使えるのなら、厳選した食材だけを扱う高級レストランに通って、理想の断糖高脂質食を毎日食べることもできるでしょうが、余程の富裕層でもないかぎり難しいですね。

食事は基本的に毎日食べるものです。

安価な外食や総菜、加工食品などが選択肢から外れるとなると、自分が食べるものは自分で食材を調達して料理するしかないですし、料理のスキルがなければ身に付けるしかありません。

限られた食材でも工夫次第で美味しい断糖高脂質食を食べられる。

金森式も広まり出した初期の頃の食事は、食材やレシピの選択肢がまだ今ほど多くなく、一部では『飯マズ』と揶揄されていたようです。

新参者の私に以前の状況は分かりませんが、流れてくる話を拾っていると、痩せたいというモチベーションだけを支えに、ひたすら牛脂とか鯖缶とか牛脂とか鯖缶とかを必死に食べるようなイメージかなと。

私は『飯マズ』だけは耐えられないので、始める時期が早かったら、短期間で挫折していたかもしれません。

鯖缶は自分にとっては『非常食』的な扱いでしたし、牛脂も良質なものを買ってはみたものの、正直美味しいとは思えず…。

というか私も最初は食材とレシピのレパートリーが狭すぎ、おまけに味も好みではなく、挫折しかけました。

私自身は正直、ケトフルーよりも食事がまずい方が苦痛なほどでしたね。

けれど最近は、料理上手な方々による創意工夫と情報発信の積み重ねにより、かなり進化してきています。

私も次々生み出される美味しそうなメニューをTwitterで見て刺激を受けている一人です。

最近ハマっている『卵だけパン』『アラ汁』なども、断糖高脂質食を実践している料理上手さん達の投稿で知りましたが、おかげさまで限られた予算や食材でも食生活が豊かになってきているので、本当にありがたいです。

これほど使える食材が限られる中で、美味しく楽しく食べるための努力と工夫を毎日惜しまず、更にその経験や知識を共有していこうとする姿勢には頭が下がります。

料理嫌い・苦手であれば、最低限のラインを決めておく

とはいえ、とはいえね。

ここまで真面目ぶったことをつらつらと書いてきましたが、当の私自身はどうしようもないレベルの超絶ズボラ人間。

ここから思い切り本音が入りますが、料理は基本、めんどい。
好きでもない。

美味しいものは食べたいけど、毎日手間暇かけて料理する気力がない。

仕事から疲れて帰ってきた時は尚更で、大半はそういう日ばかりです。

そんな筋金入りの面倒臭がりで料理嫌いな私が、TL上を彩るハイレベルで華やかな断糖高脂質メニューを、日々の目標にしてしまうとどうなるか。

最初は刺激を受けて頑張れても、途中で気力を失い、最悪の場合は断糖高脂質食自体を放り出しかねません。

もう私も自分との付き合いが40年近くとそこそこ長いので、自分の残念な性質は、よ~く承知しています。

自分の意志力ほど信頼できないものはない、と思う位に。

なので、こんなダメ人間でも投げ出さずに継続できるようにするためには、高い目標を課すのではなく、最低ラインを設けることが有効なのです。

例えば私は夕食をメインの食事としていますが、仕事から帰ってきた時はたいがい時間や手間をかけて調理する気力体力が残っていません。
( 金森式は1日1.5食推奨。メインの食事は1回で、後は脂質の補給のみ )

もう包丁とまな板を出すのも嫌なレベルの気力のなさ。

以前だったら帰宅途中にデパ地下や成城石井に寄り、総菜とデザートを買い込んでましたが、今はそういうわけにはいかないので、できるだけ材料や工程、所要時間、洗い物が少ない料理を選ぶようにしています。

最近のお気に入りはフライパンやスキレット一つでできるようなソテーやアヒージョなど。

たっぷりのグラスフェッドバターとオリーブオイルを使うので脂質の量も確保できるし、メインの食材も、魚の水煮缶やむきエビやホタテ、白子、魚の切り身など良質なたんぱく源が多いです。

ズボラなので包丁もまな板も使う必要のない、そのままフライパンに放り込める食材ばかり選んでいますね。

味や風味のアクセントになる食材も、ケッパーやオリーブの塩漬け、ドライハーブなど、目分量に加えても失敗しにくいものを使っています。

既に加熱加工されているさば缶やボイルエビなどはあっという間にできますし、生の食材でもお皿を出したり色々片付けているうちにすぐ火が通るので、最長でも10分あれば完成
本当に簡単です。

色々作る気力が皆無でも、とりあえずこれだけ作って食べれば良しとしています。

ただ最近は『卵だけパン』にもハマっているので、夕飯を作るついでに卵だけパンを作るのが日課になってはいます。

一見手間がかかりそうですが、材料はこの上なくシンプルだし、工程もシンプル。

唯一手間のかかるメレンゲ作りもマルチブレンダーであっという間なので、案外手間はかかりません。

後は休日にボーンブロススープやアラ汁を作り置きしておき、これを夕飯のプラス一品や朝の脂質補給用にすれば、私にとっては十分満足できる食事になります。

『最低限これだけ作れればいい』、という風にゆるく決めておくだけでも随分と楽になるし、あとは気力や時間に余裕がある日は初めての食材にチャレンジしたり、もう一品増やしてみたりと、負担なくメリハリをつけることもできます。

休日は休日で、遊び感覚で凝ったメニューや断糖スイーツ作りに挑戦したりすることで、食生活の幅も広くなるし、義務感で料理をするようなしんどさも回避。

更に良いお肉が手に入った時は、低温調理器でローストビーフやハムを作ったりもするので、更に満足度が上がります。

この最低限のラインは、料理スキルや予算、使える道具、同居家族の有無など個人個人の環境によって全く変わってくると思うので、ここで上げた私の『最低限料理』はあくまで私個人の一例に過ぎません。

まあ、もし私が食べさせなきゃいけない家族を抱えて、毎日油ギトギトのソテーやアヒージョばかり作っていたらブーイングが来るでしょうね…。

一人暮らしの利点は、どんな食生活を選ぼうと他者から干渉を受けないこと、不味くても同じものが続いても、誰からも文句を言われないこと…でしょう。
孤独と一人当たりのコストが高いことと引き換えですがね。

義務感や高すぎる目標で自分の首を絞めるより、いかに楽をするかを徹底的に考えてみる

毎日仕事や子育てをしながら、ご自分の断糖高脂質食と家族の普通食を作られている方や、毎日食べたものや体重などの数値の変化、脂質やタンパク質摂取量をきっちり報告している方は、本当に尊敬するし凄いと思います。

たまに気が向いたら料理をする位でドヤ顔するような人間とは違い、毎日毎日時間も予算も限られた中、気が乗らなかろうと疲れていようと、休まず食事を作り続けることがどれほど大変か。

私は色々悩んだ末、一人で暮らしていく人生を選びましたが、もし結婚して夫や子供に毎日料理を作らなければならない立場にあったら、やっぱり面倒くさいし、しんどいと思う事が多かっただろうと思います。

身内話で恐縮ですが、私の母もそれはもう料理が大っ嫌いな人間でした。
(料理上手ではあったのですが)

それでも『ちゃんと作らなきゃ』という義務感だけで毎日何品も作ってくれていましたが、台所に立っている時はため息連発で、不機嫌なオーラも全開で声をかけるのも憚られました。

実際、手伝おうとしても拒絶されるので、近寄らないようにしていた程です。

おまけに『作るだけでうんざりして食べる気が失せる』という理由で自身はろくに食べずに適当に済ませており、しょっちゅうイライラしている上、小食なのに万年肥満状態で体調も不安定。

更に料理は嫌いな一方でお菓子やパン作りは好きで、教室に通い家でも毎日のように作っていました。
(そして私も順調にぶくぶく太っていき、立派なスイーツ&パン中毒人間に)

今だから分かるけれど、完全に質的栄養失調状態ですね。

料理嫌いでも家族のために毎日食事を作り続けてくれた母には感謝していますが、心の片隅ではもっと手抜きして、その分機嫌良くいてくれた方がありがたい、とすら思っていました。
(そう思ってしまう自分自身も嫌悪しましたが)

母のように真面目な人ほど『ちゃんとやらなければ』と思い詰めて疲弊してしまうので、合理的に手抜きの方法を編み出したり、最低限のラインを作っておくことはおススメです。

私はそのために、下記のような事柄についてリサーチして考える事を習慣にしています。

  • できるだけ少ない材料・調理器具・工程で作れるメニュー
  • 手間と時間を大幅に節約できる調理家電の情報
  • 既に持っている調理家電(低温調理器や炊飯器、オーブンレンジ、マルチブレンダー)をフル活用して時間と手間を削減する方法

今はここに更に、断糖高脂質食で使える食材だけでアレンジできるかどうかも入ります。

新しいレシピに挑戦するにも、私は使ったことのない食材を買ったら、最初にするのは一番簡単で、材料も工程も所要時間も少なく済みそうなレシピをググることです。

これだというレシピがなければ、複数のレシピを比べて、材料や工程をできるだけ省いてミニマムにできないか工夫したりと、『手間をかけることよりも、いかに無駄をなくして省力化するか』という事にエネルギーを注いでいます。

こうした省力化や最小化のための思考と実践を繰り返していると、普通のレシピでも記載された沢山の調味料を省き、金森式で使えるわずかな調味料だけに置き換えたり、手間のかかる工程を省いたりしても成立するものが案外多いことに気づくので、自分の固定観念を壊すのにも一役買ってくれています。

まとめ。大切な事に時間とエネルギーを投入するためのサボりのすすめ

私は釈明のしようがない程、面倒くさがりでズボラで意志力も弱いので、自己嫌悪に陥ることも多々ありました。

また好きな事や興味の向いている事には全力投球しますが、興味のない事(興味のない人との付き合いも含め)には1分たりとも時間を割きたくない程、極端な性格でもあります。

料理についても同様で、一時的に何かを夢中で作り続けることもありますが、基本的には時間も手間もかけたくない、という消極的な姿勢です。

今も本質的には変わっていません。
でも今ではそんな性質を認めて受け入れ、面倒くさがりな性質が変えられないのであれば徹底的に、時短や省力化を追求することに頭を使えば良い、と考え方を変えました。

時間や手間が削減できれば、その分好きな事や勉強に充てられるので、メリットも大きい。

人によって好きな事も嫌いな事も、できる・できない事も違いますし、大変だと感じるラインもバラバラです。

皆が一様に、オールマイティーに何でもこなせる必要も全てを頑張る必要もないし、そうあろうとすると時間がいくらあっても足りなくなります。

苦手な事を克服するのも、それが他者からの強制ではなく本当に自分が心から望む事なら良いでしょうが、そうでないのなら、自分にとってもっと大切な事、価値のある事に使うべき時間をドブに捨てる選択にもなりかねません。

人生で使える時間は限られていますので、自分にとってやりたい事、大切な事に多くの時間を割き、全力投球するために工夫をすることは悪いことではないと思います。

それではまた。