アンチエイジング

『あの人は上手くいってるのに何で私は上手く行かないの!?』湯シャンが成功する条件、失敗する要因

こんにちは、みりりっこです。

前回に引き続き、湯シャンの話ですが、今回は『なぜ多くの人が湯シャンに失敗するのか?』をテーマにお送りしていきます。

湯シャンに失敗する原因として、特に重要な2つ、直接の原因と、根本的な原因を挙げていきますね。

最近はTwitterでも湯シャン関連のツイートが増えてきて、今回のテーマと一部内容は重複しますが、 かなり重要な部分だと考えています。

前回は湯シャンを実践してみての個人的な感想、主にメリットを紹介しましたが、それ以上に『多くの人が失敗する要因はどこにあるのか』は湯シャンを始める上で欠かせないポイントです。

湯シャンに挫折する理由の多くは『ベタつき・臭い』だけど…

これは湯シャンに失敗する代表的かつ直接的な原因です。

問題なのは、『何故ベタつきや臭いが出るのか』を理解してない人が大半だということ。

上手く行く人も同様で、成功した条件がなんだったのか分析しようとせず、ただ『抜け毛が減った』とか、『肌荒れがなくなった』とか、『髪が綺麗になった』とか結果としてのメリットしか声に出さない。

どちらにも共通するのは、成功に対しても失敗に対しても、単に『私には合っていた。だから湯シャンは素晴らしい』『私には合わなかったからのやめた。だから湯シャンはアカン』程度の認識しか持っていない点。

だから巷には湯シャンに対してネガティブな意見、ポジティブな意見と賛否両論な主張が乱立しているのだけど、いずれも論理的ではなく主観的・感情的な色合いが強く感じられます。

『ベタつきや臭いがなぜ発生し、酷くなるのか』そのメカニズムを分かっている人が少ない。

『湯シャンを始めたら、髪や頭皮が皮脂でベタついて、臭い出した!』

…というのはよく聞く話ですね。

でもそもそもシャンプーから湯シャンに切り替えると、何でベトついて臭うのか。殆どの人が分かってない。

TwitterやYouTube、ブログなど様々な個人発信の湯シャン関連のコンテンツ、それに寄せられるコメント等をリサーチしていると、信じがたい程に最低限の基礎知識が欠落している。

まるで銃の使い方も学ばないまま、いきなり最前線に突撃するような無謀さを感じました。

最低限、簡単な本を一冊読めばすぐにわかる事なんですが、殆どの人が本すら読まずにネットやSNS、youtubeなどの情報を拾い集めただけで始めてしまうからこうなるのでしょう。

問題なのは、成功者の多くも理由を説明できないという点です。

だから両者の主張もかみ合いにくい。

ベタつき・臭いが出る原因と対策

ではここで簡単にベタつきと臭いが出る理由を説明しますね。

といっても特別な専門知識を要するような難しい話ではありません。

昨日まで毎日シャンプー使ってた人が急に湯シャンに切り替えても、肥大し切った皮脂腺はすぐには縮まらないので、頭皮のダメージが回復するまではシャンプーを使ってた昨日までと同様、大量の皮脂を分泌し続けるからです。

それがベタつきと臭いの原因です。単純な理屈です。

でも知らない人が多く、
『湯シャンを始めたら理想の美髪にすぐになれると思ったのに、なんでこんなギトギト頭に…!?』とショックを受ける。

ちなみに臭いはベタつきの元で皮脂の成分の一部が酸化したもの(過酸化脂質)なので、ベタつきと臭いはワンセットで捉えて下さい。

ここで『肥大した皮脂腺』と言いましたが、そもそもなんで皮脂腺が肥大してしまうのでしょうか。

それはシャンプーの界面活性剤に表皮のバリアを毎日破壊され、表皮由来の天然の保湿成分を奪われ続けているので、身体は防御のため皮脂腺を発達させ皮脂を大量に分泌させるからです。

そう、湯シャンによってベタつきや臭いが出るのではなく、シャンプー習慣によって大量に皮脂が出る頭皮になってしまったというわけ。

皮脂腺が肥大する事のデメリットはベタつきや臭いだけにとどまりません。

皮脂を沢山分泌するために、本来毛髪に行くはずの栄養素が皮脂腺に取られ、毛はどんどん細く弱くなってしまい、抜け毛や薄毛の原因にもなりますね。

更にシャンプーには皮膚常在菌を殺す防腐剤も含まれているので、病原性のマラセチアなどのカビや雑菌がはびこって皮膚病の原因になるなど、洗い過ぎるほどに頭皮は清潔でなくなります。

大量の皮脂はシャンプーであれば界面活性剤で洗い流されてしまいますが、お湯だけでは流石に流しきれません。

湯シャンを始めたらベタつきや臭いが酷くなった、というのは、これまでのダメージが顕在化しただけに過ぎないのです。

ちなみにダメージのない健康な頭皮であれば、水洗いだろうと過剰なベタつきは出ません。

そもそも『皮脂』と一口に言ってもその構成成分は一種類ではなく、臭いの元となる酸化しやすいスクワレンから、毛髪を保護する役割のあるワックスエステルなどさまざまです。

さらに言うと、皮脂は全ての成分を落とし切る必要はありません。むしろ全て落とし切る方が髪にも頭皮にもダメージが大きいです。

落とすべきは臭いや炎症の元となる過酸化脂質ですが、これは水で落とせる性質を持っています。

一方で髪をコーディングして保護するワックスエステル酸化しにくく安定しており、水ではすぐには落ちません。

でもシャンプーは過酸化脂質だけでなく、髪を保護してくれるワックスエステルや、表皮の天然保湿成分まで、強力な洗浄力で根こそぎ剥ぎ取ってしまいます。

これでは髪も頭皮も無防備になってしまうので、頭皮は炎症を起こしてダメージ部分の表皮を切り離そうとします。異常な量・大きさのフケが出るのはこのせいです。

ダメージを受けた皮膚は、更に皮脂腺を肥大させて皮脂分泌量を増やし、毎日のシャンプーのダメージから頭皮を守ろうとします。

本来健康な頭皮であれば皮脂量も少ないので、水だけで汚れは十分落とせるけれど、ダメージで肥大化した皮脂腺から湧いてきた大量の皮脂は、流石に水では落とせません。

仕組みがわかれば、湯シャンで落とせないほどの大量の過酸化脂質が残留して、ベタついたり臭ったりする理由はわかると思います。

残留した過酸化脂質は頭皮に炎症を起こさせますので、角化異常(皮膚の細胞周期が乱れること)でフケの大量発生やカビ・雑菌の増殖を促進し、皮膚疾患の原因にも。

結局のところ、湯シャンに失敗する理由は、『過去の自分自身の習慣』が作ったのです。

湯シャンを継続していけば、いずれは肥大した皮脂腺も小さくなり、皮脂量は適正になりますが、回復にかかる時間はその人のダメージの度合いや食生活などによっても大きく差が出ます。

やめる人の多くはその期間を耐えられず、原因も追求せずに、自分には合わないと結論付けてやめてしまいます。

1度目に挫折した時の自分もそうでした。

べたつきや臭いへの対応策は?

ダメージが酷く、急な湯シャンへの切り替えでこうしたトラブルが絶えない場合は、焦らずにより低刺激な商品に切り替えたり、シャンプーの使用量や頻度を徐々に減らしたりと、段階的に移行するのも一つの手です。

要は頭皮へのダメージを徐々に減らすことで、頭皮が回復して細胞周期が正常化し、肥大した皮脂腺が徐々に縮んで皮脂量がある程度減ってから、本格的に湯シャンに切り替えるという方法ですね。

私は必要性を感じないので使っていませんが、シャンプーの代替として石鹸シャンプーや重曹シャンプー、クエン酸リンスを活用する人もよく見られます。

また皮脂の質は食事の質の影響が大きいので、糖質・炎症を促進する植物油(オメガ6)やトランス脂肪酸・添加物を避け、良質な脂肪酸やタンパク質、代謝に必要なビタミン・ミネラルをしっかり摂ることも重要です。

いくら外側からの毒を排除しても、内側からの対策がお粗末であれば、頭皮も髪も根本的には良くなりません。

私は断糖高脂質食で糖質をほとんど摂らなくなってから、頭皮の毛穴トラブルや二の腕のブツブツ(毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん))が消失しましたが、これも湯シャンへの再挑戦がスムーズに行った要因の一つと考えています。

内側からの対策におススメの本はこちらです。

不調や慢性疾患を抱えている方は、まずは質的栄養失調について学んでほしい。

医師や薬に頼らない! すべての不調は自分で治せる

更に単なるダイエット効果だけでなく、一生ものの健康な身体と知識を手に入れたい方はこちらも。

アメリカの名医が教える内臓脂肪が落ちる究極の食事 高脂質・低糖質食で、みるみる腹が凹む

根本的な原因は『不勉強すぎる』点

ただ実際のところ、上にあげた問題は、全体の問題のほんの一部にすぎません。

とにかく殆どの人がろくに勉強もせず、本一冊すらもまともに読まずに湯シャンを始めてしまっているのが根本的な問題なのです。

私は普段、SNS上では勉強熱心な人の多い金森式界隈やメガビタミン界隈を中心に見ているので尚更感じることですが。

正直なところ、勉強を怠らず常に知識に投資し続けている人と、全く勉強も投資もせずネットやSNSの情報の拾い集めだけで十分と思っている人の落差が本当に酷い。

前者は本当に勉強熱心で、実践中に不調が起きても自力で調べ、仮説を立てて検証し、改善していく事を怠りません。

私自身は理系が苦手な文系な上、誇れる学歴もない馬鹿ですが、こういう人たちに刺激を受けて、自分の限られたお金や時間でも知識に投資する事を怠らないようにしています。

一方後者は『楽に速攻で 痩せられる』とか、『湯シャンさえすればすぐに美髪になれる』といった表面的なイメージに踊らされて飛びつき、SNSやネットで湯シャン実践者の情報などを参考にしただけで安易に始めてしまいます。

フットワークが軽いのは悪い事ではないですし、きっかけがミーハーな動機でもその後きちんと勉強するなら良いのですが、多くの人は壁にぶち当たった時にその原因を追求しようとしません

酷い場合はその手法や指導者に文句を言ったり、『自分には合わないや』と結論づけてすぐに投げ出してしまいます。

だから次から次へと色々なダイエット法や美容法、化粧品に飛びついて、美容関連の市場を潤わせ続けているのでしょう。

本当に重要で価値のある知識・情報はタダでは転がっていない

いまはネットやSNS上に誰でも無料で見られる情報が氾濫しているので、『必要な情報はタダでいくらでも手に入るんだからそれで十分でしょ』という認識の人は多いと思います。

情報に簡単にアクセスできるようになった反面、情報の価値を認識している人が減ったという事でしょうか。

でも本当に価値のある重要な知識・情報はタダでは手に入りません。

タダで転がっている情報にも価値のあるものはありますが、断片的で、親切で分かりやすい形にはなっていなかったり、そもそも見つけにくかったりすることも多いのです。

例えば藤川先生のブログや、金森先生のTwitterなんかは、無料で見られるし膨大な情報量で宝の山ではありますが、先に本を読んで基礎知識を付けておかないと、理解の糸口もつかめない内容も少なくありません。

簡単な本からでも良いので、最低限でも知識に投資して仕入れておかないと、無料でお宝な情報が転がっていても気づくことも活用することもできないのです。

一方でタダで発信されている、『一見親切で分かりやすい情報』には、集客・販売など何らかの目的に思考を誘導する意図が含まれていることが大半です。

ただそれ自体は悪い事ではありません。余程のもの好きか、心からの善意でやっている稀有な方をのぞいては、無償でそんな面倒な労働はしないので。

聞けば何でも無償で教えてくれるのが当然だと思っている方がおかしいのです。

例えばググって上位に出てくるサイトの多くは、『上位に表示されるための対策』には徹底的に力をいれていても、中見は毒に薬にもならない無難な記事である事は珍しくもなんともないですし。

最近は私自身も、しばらくサボっていたTwitterに力を入れていますが、金森式関連でも湯シャン関連でも、『何キロ痩せました〜!』とか『こんなに綺麗になりました〜!』といった周りの励みになるようなツイートは殆どしていないです。

むしろキラキラしたイメージ先行で始めた人の夢をぶち壊して現実を突きつける無粋な内容ばかりになってしまっていますね。

本当はもっと夢や希望を持てるツイートをした方が、金森式や湯シャンを始める人を増やす後押しになるのでしょうが…(^_^;) 。

何のしがらみもないので忖度せず不愛想に身もふたもない事ばかり呟いていますが、本気で学ぼうとしている人以外は敬遠して寄ってこなくなるため、八方美人に振舞って消耗するよりははるかにマシだと思ってます。

まあTwitterでの発信にはそこまで使命感があるわけでもなく、単にアウトプットと思考の整理、ライティングの訓練、更にはブログの下書きの下書きとして活用するのが目的なので、細かい事はあまり気にしてません。

Twitterは受け身でだらだら見ているだけなら時間の無駄にしかなりませんが、発信側に回るとたまに嬉しいフィードバックが得られたりするし、やるほど次々と思考が湧いてくるので勉強のツールとしてもおすすめですよ。

まとめ

今回は湯シャンで多い失敗・ベタつきや臭いの原因について解説しましたが、根本的な原因は不勉強というオチでした。

上で雑に解説した内容は、最低限でも下記の本を一冊読めば大枠は理解できると思います。

[宇津木 龍一]のシャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった! (角川書店単行本)

シャンプーをやめると、髪が増える 抜け毛、薄毛、パサつきは“洗いすぎ”が原因だった!

頭皮や皮脂、毛穴の仕組み、界面活性剤や防腐剤の与える影響など、基礎知識がわかりやすくコンパクトにまとめられていて、あっという間に読める本です。 (メガビタや金森式をやっている自分としては、全ての内容に賛同できるわけではないですが…)

何かを始める前の勉強として、いきなり難しい専門書を読まないといけないわけではなく、まずは簡単な本からで良いのです。

これからチャレンジしたい人も、一度挫折した人も、ぜひ読んでみて下さい。

それではまた。