こんにちは、みりりっこです。
ゆるい糖質制限を続けて半年ほど経ちますが、もともと私は大の『主食好き』です。
以前はご飯もパンもパスタも、がっつり食べていました。
特に日本人の食生活には『お米』は切っても切り離せない存在。
炊き立てのご飯は美味しいし、オムライス、チャーハン、おにぎり、お赤飯、混ぜ込みご飯など、お米メインの料理は私も大好物です。
そんな私たちの生活に根付いたお米。
糖質制限の話題になると、必ずと言っていいほど、
『お米のない生活は無理~!』
という声が聞こえてきます。
私もお米大好きなので、最初は続かないかなーと思っていました。
でもお米や主食を食べる習慣をなくしてみると、不思議とそれほど食べなくても平気なもので、どうしても食べたい時は食べますが、常食はしなくなりました。
パンやパスタ同様、今は私にとっては『嗜好品』のような位置づけになっています。
というのも、お米も量を控えられれば良いのですが、お米メインの食生活になってしまうと、やっぱり糖質過多だったり他の栄養素が不足したりと弊害があるからです。
それに糖質過多の行きつく先は、糖尿病などの生活習慣病。
美味しくてつい食べてしまうからこそ、気をつけたいものです。
同時に『白米』はダメだけれど、『玄米』なら体に良い!という考え方もありますが、玄米にもデメリットはあります。
それでは今回は白米、玄米それぞれのメリット・デメリットについてお話していきます。
白米と玄米、糖質制限の観点から考えると、どっちもどっちな糖質量!?
一見玄米が大きく有利…に思われがちですが、糖質量で考えると、白米も玄米もそれほど変わりません。
お茶碗1杯分の糖質量は、白米で約55.2g、玄米で約51.3g。
確かに玄米は糠の部分に食物繊維やビタミン・ミネラルを含むため、血糖値の上がり方は白米より緩やかではあります。
でも糖質の量自体は大きな差がないので、血糖値を下げるために分泌されるインスリンの量は変わりません。
白米のメリット・デメリット
メリットとしては美味しいこと!
なんだかんだ言って、白米は美味しい。
栄養が偏っても病気になっても白米が食べたい人が多いのは、ここに尽きると思います。
もう一つ、後で玄米のところで述べますが、ミネラルの吸収を阻害する成分が取り除かれている点があります。
デメリットとしては、精製されて玄米の種皮である『糠』と、『胚芽』を取り除かれているので、糠や胚芽に含まれる食物繊維やビタミン・ミネラルが不足してしまっている点。
こうした栄養素が取り除かれた白米に偏った食事をしていると、どんな問題が起こるのでしょうか。
日本で玄米を白米に精製し始めたのは江戸時代以降と言われていますが、当時上流階級や都市部の町民など、白米ばかり食べていた人々のなかで『脚気』という病が流行しました。
田舎から出てきて商家で雇われている人々に多く見られ、彼らが体を壊して田舎に帰ると治ることが多かったことから『江戸わずらい』と呼ばれていました。
この『脚気』(江戸わずらい)は『ビタミンB1』不足で発症する病気ですが、ビタミンB1はお米の『胚芽』に含まれているもの。
ビタミンB1は体内のエネルギー代謝などに必要な超重要な栄養素ですが、白米は精製する過程で胚芽がなくなってしまっているので、他のおかずでビタミンB1を補う必要があります。
白米好きで白米ばかりに偏っていた人はもちろん、商家で雇われている貧しい立場の人々の多くも、白米は食べられても他のおかずを豊富に食べられる環境にはなかったため、ビタミンB1をはじめ必要なビタミン・ミネラルが不足することになりました。
彼ら労働者が田舎に帰ると快方に向かうケースが多かったのは、当時白米を食べていたのは都市部だけで、地方では玄米を食べていたからです。
また明治時代、日露戦争時の陸軍で、脚気による病死者が3万人も出て、戦死者よりも多かったのも、兵士に白米ばかり食べさせていたためと言われています。
第二次大戦中のシンガポール、チャンギ捕虜収容所でも、捕虜に白米のおかゆばかり食べさせていた結果、大勢の脚気患者が出て、その多くに物忘れなどの神経症が現れたそうです。
ビタミンB1が不足すると、脚気のように脚に障害が出るだけでなく、物忘れなどの神経障害が出たりと体への影響は深刻です。
白米ばかり食べて他のおかずを食べずにいると、糖質だけが過剰になり、ビタミンB1をはじめビタミン・ミネラルが不足しがちになるので注意が必要です。
常食するにしても、食事全体の中での割合を低めにしないと、どうしても摂りすぎになってしまいます。
丼ものやチャーハンなど、ごはんメインの単品料理ばかりだと、糖質過多&タンパク・ビタミン・ミネラル不足になりがちなので、気をつけたいものです。
玄米のメリット・デメリット
メリットとしては表皮の『糠』や『胚芽』に食物繊維やビタミン・ミネラルが豊富に含まれている点があります。
表面を食物繊維を多く含む糠が覆っているので、白米よりもたくさん噛む必要があり、少量でも満腹になりやすく、ダイエッターの一部にも好まれていますね。
私も数年前はダイエット効果や便秘解消を狙って玄米を食べていた時期がありました。
ところで、玄米の糠には『フィチン酸』という成分が含まれてます。
フィチン酸は鉄分やカルシウムなどのミネラルと結合して、『フィチン酸塩』となります。
フィチン酸塩は水に溶けない性質で、腸から吸収されないので体外に排出されてしまいます。
ということは、身体にとって必要な鉄分やカルシウムなどのミネラルが、フィチン酸と結合して排出されることで、ミネラルの欠乏を引き起こしてしまうのです。
そもそも玄米の糠にはミネラルが豊富に含まれているのですが、同時にミネラルの吸収を阻害してしまう成分も含んでいる、という複雑なことになっています。
また玄米は満腹感が得やすいため、その分良質なタンパク源となるおかずの量がどうしても少なくなりがちです。
特に女性はただでさえ月経や出産で鉄・たんぱく不足になりやすく、ダイエットや健康のために玄米中心のマクロビ食などを続けることで、体調が悪化したり、うつ病になる恐れがあるので、気を付けた方が良いです。
もちろんフィチン酸には悪い点ばかりでなく、体内の有害な重金属とも結合して排出してくれるというメリットもあるので、たまのデトックスや、少量食べる分には良いかもしれません。
ただ個人的には今の食生活が糖質制限・高タンパク食がベースなので、玄米を食生活のメインにする選択肢はありません。
白米と同様、大半が糖質ですし、食物繊維は野菜やフラクトオリゴ糖から摂っているので、あえて糖質の多い玄米を食物繊維のために摂る必要はないかなと。
常食するにしても、他の食材でタンパク質や脂質、ビタミン・ミネラルをしっかり摂った上で、玄米は適量に収めることで、メリットをうまく生かせるかもしれませんね。
主食が玄米の人も、他のおかずで栄養素をしっかり摂っている人はそれほど心配しなくてもよさそうです。
まとめ
玄米にしても白米にしても、食べ過ぎは良くないということで、私はたまの贅沢・楽しみとして美味しく頂いています。
なにより美味しいことには変わらないので、食べる時には思う存分味わい、普段はできるだけ控えて、メリハリをつけていこうと思います。
これはお米もパンも麺類も同じ。
特に今はウィルス感染対策で栄養管理には注意しないといけないので、タンパク質や脂質、ビタミン・ミネラルをしっかり摂った上で、ほどほどに楽しみたいです。
それではまた~。