急に寒くなってきましたね。
ここのところずっと栄養&食事療法の話題続きだったので、たまには着るものについて。
食事療法で元々35度台が当たり前だった私も徐々に体温が上がってきましたが、それでも寒くて冷えるのは嫌いです。
寒さに耐えたほうが良い説も見受けられますが、寒いのも暑いのも、嫌いなものは嫌いなんじゃい。
体温がもっと上がったら変わるかもしれませんが、ストイックとは程遠い性分なもので、そこまで自分を厳しく律しながらは、生きられそうもありません。
冬に近づき気温も下がってくると、無性に温かい衣服が恋しくなります。
冬のインナー類は、ここ数年Kotoriworksさんのウール製品を愛用していますが、今年も買い替えが必要なアイテムを買い足しました。
オーガニックの布ナプキン専門店 Kotori works
https://www.rakuten.ne.jp/gold/kotori-works/
以前はお手頃価格なUNIQLOさんや無印良品さんで冬のインナーを揃えていましたが、いつの間にかKotoriworksさん一択。
タンスのインナー用の引き出しの中身も、ほぼほぼ Kotoriworksのウール製品しか入っていない程惚れこんでいます。
安くても化繊の防寒インナーは着たくない理由
以前はUNIQLOさんのヒートテックを着ていました。
大勢の人が愛用しているだけあり、薄いし温かいし、なにより価格も安い。
ただ、私自身は何故か着ていて疲れるし肌が痒くて辛かったのです。
静電気が起こりやすい素材は肌にとっても負担
私は静電気が起きやすく、特に乾燥の酷い冬は髪から手足から全身バチバチ。
嫌になってしまいますね。
特に肌に密着するインナー類による静電気は、肌に刺激を与えます。
人であれ服であれ、どんな素材も電気を帯びていますが、人の皮膚はプラスに帯電しやすく、反対にポリエステルのような化繊はマイナスに帯電しやすい性質です
このように帯電列がプラスとマイナスの逆方向に離れている素材同士ほど、くっつくと静電気が起こりやすくなるのです。
特に空気が乾燥している冬は、湿度の高い夏のように空気中の水分に少しずつ放電することがないので、どんどん静電気が溜まりやすくなります。
同様に肌の水分が不足している乾燥肌の人も、静電気が放電しにくいので溜まる一方。
その状態で衣服との摩擦や金属との接触が起きると、一気に放電して鋭い痛みを感じることに。
おまけに乾燥肌に静電気の刺激が加わると、痒みなどの不快感が増すのでダブルパンチなのです。
更に石油由来の化学繊維は『油性』の繊維のため油となじみやすい性質で皮脂を吸収しやすいので、更に肌が乾燥し、静電気刺激が起こりやすくなるという悪循環にも。
マイナスに帯電しやすい繊維はポリエステル以外にも、アクリルやポリウレタンなど、ヒートテックなどの防寒肌着の原料には常連の繊維が多いです。
プラスに帯電しやすい人の肌であれば、同じくプラスに帯電しやすい素材を合わせたほうが静電気の発生が抑えられるので、肌にやさしいというわけです。
プラスに帯電しやすい繊維はウールや綿、シルクなどの天然繊維や、セルロースのような天然素材を原料とした化学繊維(レーヨン、キュプラなど)などが中心です。
なので、肌が弱い、乾燥しやすい人は、静電気が起きやすいマイナスに帯電する素材よりも、プラスに帯電する天然素材やレーヨン系の素材を選ぶことで、肌への負担を減らすことが可能に。
同じくプラスに帯電しやすいナイロンは石油由来の合成繊維ですが、タイツやストッキングなどにも良く使われていますね。
私は『靴下屋』さんのカラータイツを愛用していますが、こちらもナイロンが8割以上でした。
ちなみにマスクについても、私は静電気の起こりにくいレーヨン&ビスコース素材の布マスクを愛用しています。
OVoVO(オーヴォ) 洗えるマスク
化繊でもレーヨンなどの綿を原料とした繊維は静電気を帯びにくく、肌への負担が少ないからです。
同じようなデザインのマスクはたくさん出回っていますが、原料を見るとほとんどがウレタンやポリエステルなどの化繊が多いですね。
パッと見、『その辺でよく売っているのと同じでしょう?』と思っても、素材の違いで付け心地は全く違います。
真夏のマスクは地獄でしたが、それでもこのマスクのおかげで乗り切りました。
洗濯でも、柔軟剤の界面活性剤も静電気が起こりやすいものが多いので、洗剤は柔軟剤が必要ないエマール一択です。
乾燥肌なら、保温・保湿性にすぐれた天然素材『ウール』
例えばヒートテックは『汗を吸収することで発熱するから温かい』と言われていますが、実際のところ、それはウールや綿などの天然繊維も同様、というより化繊よりも上なのです。
ウールや綿はとても吸湿性に優れているため、保湿やあせも予防など年間通して肌に優しい素材と言えます。
特にウールは糸に空気をたっぷり含んでいるため、冬の冷たく乾燥した空気、夏の暑い空気も遮断してくれ、吸湿することによる発熱にも優れています。
その吸湿力は同じ天然素材の綿と比べても約2.5倍。
更に消臭効果も高いので、清潔度が重要なインナーの素材としても申し分ありません。
実際に綿のインナーよりも臭いが気にならないので、冬はもちろん夏もウールのインナーを愛用しています。
ウールのインナーはKotoriworks一択
とはいえ、ウールが肌に良いというのは理解できても、こんな経験はないでしょうか?
『ウールの服を肌に直に身に付けるとチクチクして不快…』
私もかつて、『ウールはチクチクごわごわするし、素肌に身に付けるものではない』と思っていました。
実際にウール製品は肌着というイメージよりも、セーターやマフラーなどインナーの上に身に付けるアイテムの方が圧倒的に多いし、イメージも定着しています。
けれどウール製品の品質は天と地ほどの差があり、その『天』と言えるほどの品質を誇っているのが前述の Kotoriworksさんのウールニット製品なのです。
Kotoriworksさんとの出会いはリネン製の布ナプキンを購入したのがきっかけでした。
でもホームページで他の商品を何となく眺めて、インナーの多くがウール素材のニットで作られていると知った時は驚きました。
カシミヤのような高級素材ならともかく、普通のウール素材のニットを肌に合わせたらチクチクしないのかなと訝しんだほど。
けれど説明をよく見ると、一般的なニット製品とは素材選びから製法まで全く違う。
そして興味を惹かれて試しにと購入したのですが…その恐ろしい程の柔らかな手触りと温かさ・快適さに完敗しました。
Kotoriworkさんのウールインナーに使われている糸は、アウトドアブランドなどが扱うウールの肌着(これも珍しいですが)に使われているウール糸よりも、更に極細な糸を使用しています。
極細な糸は高級なニット製品に使われるものですが、極細の糸を使うことで、密度の高い編地になり、高い保湿・保温性と肌馴染みが最高な薄い生地になるそうです。
原料のウールはニュージーランドの山岳地帯にある産地で上質な羊毛を直接買い付け、染色・紡績は希少で高い技術を持つ日本国内の工場で、というこだわりっぷり。
そんなこだわり抜いたウール糸を使った製品の品質は言わずもがな。
特にホールガーメントのインナーの着心地のすばらしさは、一言で表すと『最高』。
個人的には冬に愛用している『ばばシャツ』と夏に愛用している『Vネックタンク』は最高傑作だと思います。

ホールガーメントの極薄ウール『ばばシャツ』

ウールのノースリーブニット「Vネックタンクトップ」
他にもスヌードなんかは冬の間、家でも外でも標準装備。
好き過ぎるので友人が色違いをプレゼントしてくれたほど。
家にいる時は頭から被ってます。

3Wayスヌード
デメリット
デメリットを強いてあげるとすると、まず価格が高いという点でしょうか。
ただ高いと思う比較対象が、大量生産で化繊が原料のインナーなので、Kotoriさんと同じレベルの素材・品質の商品で同額以下の価格帯を探すのは困難でしょう。
正直ウールの長袖インナー1枚でヒートテックが10枚買える値段は財布に痛いですが、それでも一度こっちを知ってしまったら化繊や綿のインナーには戻れません。
品質の良さとこだわりっぷりを知れば、高くても納得できます。
次に入手困難な点も挙げられます。
希少な素材を惜しみなく使ったKotoriworksの製品は少量生産なうえ、私のような根強いリピーターが常に狙っているので、人気アイテムは販売・再販後にすぐに売り切れることもザラです。
あと、薄手のニット製品は穴が空きやすい。
ホールガーメント(縫い目のない製法)のインナー製品は着心地が最高なのですが、製法上繊細なため、どうしてもワキの部分などに穴が開きやすいです。
化繊や綿のリーズナブルで頑丈なインナーと同じように雑に扱うと、穴が開いて泣くことに。
私は穴が開きかけたら、目立たないように裏からステッチをいれて補強してます。安価なインナーだったら絶対にやらないですが。
デザインについては、良くも悪くもオーソドックス。
シンプルで素朴。アイテムによってはちょっと野暮ったい印象かもしれません。
少なくとも『凄くオシャレ』ではないので、別に肌が弱くもないし素材よりもデザインの方が大事な人には必要ないと思います。
(むしろ必要な人に行きわたらなくなるので買わないで欲しい。)
デメリットをあえて挙げるとこんな感じですが、私にとってはこうしたデメリットを凌駕するほど病みつきな品質・着心地なので、購入する際に躊躇する原因にもならない程度です。
まとめ
かなり偏愛的にコトリさんのウール愛を語りましたが、値段も値段だし、全ての人におススメするわけではありません。
冷え性で化繊のインナーが辛い人、最高の手触りを求めている人など、その価値が分かり、必要としている人にのみ知ってほしいブランドです。
私は当分、離れられそうにもありません。
それではまた。